お釈迦さまは、ブッダガヤで覚りを得られた後、40年以上にわたり各地で法を説かれてきました。晩年に死期を悟られ、ラージギルから故郷のカピラヴァストゥに向かわれました。途中、チュンダ(鍛冶工)の供養したキノコ料理を食し体調を崩されクシナガラで
阿難に「沙羅双樹の間に、頭を北に向け床を敷いてくれ。私は疲れた。横になろう。」と言われ右脇を下にして禅定に入り、入滅されたということです。80歳。
現在、その場所は広い公園のようになっており、中にパリニッバーナ寺院(大涅槃寺、涅槃堂)やニルヴァーナ・ストゥーパ、精舎跡等がみられます。
寺院には、お釈迦さまの黄金の涅槃像があります。身長6,1m。像は、1876年に近くのヒラニヤヴァティー河床から発見されたもので、台座の刻文から5世紀グブタ王朝時代のものと推定されています。
約1,5㎞東に離れたところにあるラマーバール・ストゥーパ(荼毘塔)は、お釈迦さまが荼毘に付されたところです。塔は、高さ15ⅿ、直径46ⅿでレンガつくりの円墳形をしています。
●写真 ①~⑥涅槃像。元々は赤砂岩でつくられていましたが、仏滅2500年祭のときビルマ人仏教徒によって金箔が施され現在の黄金色になりました。台座の部分には、謝罪しているチュンダ(枕の下)、最後の弟子のスバドラ(中央)、阿難(足下)の小さな像があります。⑦⑧入り口。現地の人も沢山訪れています。⑨~⑯大涅槃寺、精舎跡、ストゥーパ等。大きな木は、沙羅の木。⑰長谷川等伯の佛涅槃図(本法寺)。縦約10ⅿ、横約6ⅿの大作です。⑱涅槃図の部分拡大。漆絵。動物たちも悲しんでいます。⑲~㉓ラマーバールストゥーパ(荼毘塔)。